えー、私事ではありますが2021年9月から人材紹介会社を立ち上げました。
紹介会社で3年半ほど勤務をしてみて、「これ自分でやった方が稼げるんじゃない?」と思った事がきっかけです。
そこの会社では入社2年目ぐらいに、社内トップの数字を出した事もあってあ、俺向いてるかも」って思った事もやる気になったきっかけですね。
ただ、実際に会社を運営する側になってみると、ここまで大変なのか・・・と思う事ばかり。
まだ始めて2週間足らずの新参者の意見ですが、今後紹介会社をやろうと思っている人達もいると思うので現状をシェアしておきます。
この記事はこんな人に向けて、こんな事を書いてます
- 紹介会社を立ち上げようと思っている人(企業の人も含む)
- 紹介会社の立ち上げ時期のリアルな話
- 無料求人インディードとかエンゲージって応募来るの?
- 実際一人で紹介会社をやれるの?
- マジで事業を始める前にやっておいた方が良いと思った事
あ、ちなみに立ち上げたと言っても出資者は別にいます。なので、有料職業紹介事業をすべて一人でやっているような感じです。
前置きでした。では記事へどうぞ~。
目次
本当にひとりで仕事をして売上を作れるの?
先ほどもお話をしましたが、新規開拓・契約書作成、締結・請求書発行、入金確認・求人入稿・求職者集客・応募者対応、応募者面談をすべて自分ひとりでやります。
両手型営業とか一気通貫型なんて呼ばれている会社では当たり前かもしれませんが、スタッフ対応だけとか企業担当だけしか経験していないって人には、相当キツイと感じるはずです。
まあやり方を知っていれば、時間がかかるだけでそんな大した問題ではないです。
やり方はもうやるしかない状況なので、勝手に覚えていくというかどうにかするしかないんですよね。
それよりも何よりも知らなきゃヤバイって思うのは、売上の作り方です。
いや売上を作るなんて、人を紹介すれば良いだけでしょ?
そうなんです。そうなんですが、それが出来ないから焦る・びびる・精神的にやられる感じです。
今までは求職者を集めるのに会社が広告を打って求職者を集めていました。
もしくはスカウトメールを打って求職者を集めているというところがほとんどではないでしょうか?
しかし、ご存知の通り紹介が成功したとしても成功報酬が入るのは2ヶ月先(入社月締め翌月末払いが一般的)なので、立ち上げたばかりの紹介会社はキャッシュが入ってくるまで時間がかかります。
しかも、広告を打ったところでどの程度の反応があるのか?実際に紹介成功までいけるのか?
このあたりが自分の決断一つで実行しなくてはいけないので、実際に広告運用をした事がない人にとってはめちゃめちゃプレッシャーになるはずです。
特に事業規模が小さい僕みたいな状況に近い人は、このあたりの運営資金に関してマジでびびると思います。
なので、いま紹介会社に勤めているという人は
・会社がいくらかけて何人の求職者を獲得しているのか
・応募者数に対して何名面談できたのか?
・面談数に対して何名が書類を通過したのか?
・書類通過数に対して何名決定を出せたのか?
このデータを絶対に持っておいた方が良いです。
決定者数÷応募者数で決定率が分かりますからね。KPIってやつです。
求人の仕入れ方
とにもかくにも求人がないと話になりません。
じゃあその求人をどこから仕入れてくるのか?
方法としては以下に絞られると思います。
・自ら新規開拓
・今までの仕事関係の人に連絡する
・求人データベースを使う
自ら新規開拓
まず自ら新規開拓を行う方法。
広告費も中間マージンもないので、これが理想ではあります。
直接人事担当者につながる事が出来るので、条件交渉(年齢制限の緩和や給与交渉など)を行いやすく、紹介する側としては一番良いですよね。
しかし、こちとら一人で運営をしているものですから、とてもじゃないけど手が回りません。
電話で新規開拓をする際にもテレアポリスト作成や、トークスクリプトの作成、随時進捗の確認など現実的に考えて一人では効率が大分悪いです。
しかも立ち上げたばかりの会社で、世間的な知名度や信用がゼロなのでかなり厳しいです。求職者に対してもこの知名度が響いてきます・・・。
今までの仕事関係の人に連絡する
これはかなり良いです。
今までの会社勤めの中で、懇意にしてもらった企業や担当者の方が必ずいるはずです。(いなかったら結構残念ですが笑)
僕も実際、前職を退職する挨拶の時に根回しをして取引をさせてもらうように話をして、現在も取引をさせてもらってます。
ただこれは基本的に一般常識としてタブーな方法なので、やるならうまくやらないと後々かなり問題になります。
もし今後も取引をしてもらうように話をするなら、本当に仲の良い人達に留めて話をするべきかと思います。前職場にばれたら本当に問題になりますからね。
求人データベースを使う
求人データベースを使う事は必須ですね。
ひとりで運営していく環境だと、時間が足りなすぎます。
名の知れた求人データベースはほとんど調べましたが、現在使っている求人データベースは3つです。
有料は一切使わず、無料のデータベースのみを使っています。
JoBins(ジョビンズ)
大阪に本社を構えるジョビンズ。
本拠地が大阪ってだけあって、関西地方の求人の方が多い印象ですが使い勝手は悪くないです。
紹介料率はジョビンズ求人とアライアンス求人の2つで変わります。
ジョビンズ求人は、ジョビンズが直接獲得?している求人で、アライアンス求人は他社が持っている求人の事。
アライアンス求人は求人企業と紹介料の折半という形が多く、ジョビンズ求人は紹介料率がそのままという感じ。(案件によって収納代行料とかいうのが発生。ジョビンズに対する手数料みたいなもん。)
紹介が成功したときは、ジョビンズを通して支払い・リファウンドが行われるので楽です。
リクまどα(リクマドアルファ)
こちらも無料で使える求人データベース。
無料と言いつつ、紹介方法は3つあります。
あんまり詳しく書いちゃうとアレかもしれないので、ざっくりいうと
採用が成功したらリクまどに何%か徴収されるやつと、推薦したらいくら、書類選考を通過したらいくら、っていう具合です。
出来るだけ出ていくお金を抑えたいので、採用成功パターンで今はやっています。
肝心の求人に関してですが、紹介料率は大分良いです。30%~35%という設定を割と多く見かけます。
エクスオード
こちらはデータベースというよりかは、その都度求人企業のWEB説明会に参加して、その求人票をもらうという感じです。
僕は今のところ1社しの説明会にしか参加していませんが、超大手企業の求人で募集人数も余裕で3桁なので頑張って求職者集めたいと思ってます。
が、超大手求人+大量募集という事で周りの紹介会社もかなり多いという事が容易に想像できます。
広告バンバン打って求職者を集めているところは、やはり強いでしょうね。
まあ採用要件もかなり甘いので、ここの求人の応募ではなくても属性が近い方なら口説きやすい案件かなと思ってます。
有料求人DB
RAN(リクルートエージェントネットワーク)、クラウドエージェント、エージェントバンク、マイナビサーチ、イーキャリアFAなど大手のデータベースは有料でいくらでもあります。
リクルートのRANは、紹介会社の審査があるみたいですね。僕なんかは紹介実績も何もないので審査通らないんだろうなー。
大体の使用料金ですが、16万~50万/月 前後って感じで契約期間が半年~1年は必須という印象です。
集まらない求職者
求人の獲得方法は分かりました。ここからは求職を集めていく流れ。
求人と同様、求職者がいない事にはお話になりません。
エージェントバンクなんかは、送客支援という面談確約のサービスをやっていたりします。こちらは有料で、月に15名プランとか25名プランでいくら(二桁万円です)というサービスです。
僕はいま無料求人サイトにしか求人を出していないのですが、それでも求職者からの応募はあります。
インディード(無料枠)
9/15現在でインディードへの求人入稿数は49件載せています。
次のエンゲージもそうですが、すべて無料求人データベースから載せているものです。
実際に49件の求人に対して、何名の応募があったか?ですが
49件の求人対して35名の応募者
です。
インディードはSEOに強いなんて言われてCMもやってるので、知名度は高いですよね。
ほとんどテキストのみで求人を入稿するので、写真の加工とか苦手な人には良いかもですね。
ただ、インディードの無料求人枠は一定期間が過ぎると自動的に求人が露出されなくなります。
大体一か月ぐらい?ですかね。
その際はまた求人募集を再開するっていうのも出来るのですが、さらに期間が過ぎると有料枠でないとその求人はアップ出来なくなります。
なので、求人をあげて放置が一か月しか持ちませんのでご注意を。
エンゲージ(無料枠)
個人的にインディードよりエンゲージの方が求職者が集まりやすいイメージ。
エンゲージは自社のWEBサイトが無くても、エンゲージ上でWEBサイトを作る事も出来ます。
完全無料ですが、デフォルトのページデザインも悪くないですし色々カスタマイズも出来るので、駆け出し紹介会社にはなかなか使えると思います。
ただこちらのエンゲージもインディード同様、ちょっとしたリスクというか面倒くささはあります。
求人内容をかなり詳細に書かなくてはいけないんですね。
まあこれ当然っちゃ当然なんです。あくまでユーザーファーストなので、その情報を見た人にとって分かりづらい、省略されているなんて事は後々問題になりかねませんからね。
僕ら紹介会社にとっても企業にとっても求職者にとっても、入社した後に話がちげえーーーーーってなって早期退職ってのは困りますもんね。
リファウンドやらで経理上も面倒だし、誰も幸せになれません。
そういう事態を出来る限りなくそうって事なんでしょうが、求人内容を詳細に記載する必要があります。(もちろんこれインディードもですよ)
例えば
みなし残業があるなら何時間でみなし残業代はいくらなのか?
給与は月給制なら想定年収はいくらになるのか?
内容にエラーというか、記載漏れがあるとエラーで求人をあげる事が出来ません。
ゆえにちゃんと求人内容を作るないといけないんですね。
だから抜け・漏れがなく求人をあげる事が出来るという意味で優秀だと感じます。
で、肝心のエンゲージの応募者数は
求人48件に対して応募者数は38名
です。
よって2週間現在での数字は以下の通り。
紹介会社立ち上げから2週間での数字
求人数 計97件※()内は応募者比
応募者 72名
面談実施数 9名(12.5%)
一次選考通過者 1名(1.38%)
採用決定 0名(ゼロオオオオオオオ!)
実際97件の求人のうち、インディードとエンゲージ両方に載せているものもあるので、一概にこの数字が正しいとは言えません。
しかし、こう見ると面談実施率が低いですね・・・。その原因を次に書いていきます。
連絡が取れない求職者たち・・その原因は??
前項の面談実施率の低さ。これはもう単純に応募時の段階から連絡が取れていないから。
電話・メール・サイト上からのメッセージ、どれも反応が悪すぎます。
いまやっている事としては
①応募が入ったら出来るだけ早くメッセージを送る(メール、サイト上のメッセージ)
②初回メッセージは電話かWEBで面談をさせてほしいという内容
この二つで24時間返信が無ければ、もうほぼ繋がりません。
応募が入ったら直接電話をするという事もしていますが、知らない電話番号ってそもそも反応が劇悪です。
で、何がいけないのかを改めて考えてみました。
応募した求人に紹介会社が絡んでいると思っていない
一応求人を載せるときには、末文に我々は紹介会社であるという旨を記載しているのですが、ここを見ていない可能性も大きくあります。
それで初回メッセージを送った際に、会社名(紹介会社名)を見て「なにコレ怖い」ってなっているんじゃないか?と思うんですよね。
メッセージ内容も電話かWEB面談をさせてほしいってのが、ネックになっている可能性も大きい。
直接話をしてやり取りをした方が情報量も熱量も圧倒的に多いので、その選択肢をファーストチョイスしていますが、デジタルネイティブ世代はテキストベースの方が普通なんですよね。
だから明日からは、まずテキストで履歴書・職務経歴書の回収をしていくことに方向を変えてみます。
それで反応が無ければ、携帯(スマホ)のショートメッセージで再度要件をお送りする。
ちなみに若い世代が~とかってよく聞きますけど、実際年代はあんまり関係ないです。
若かろうが歳取ってようが、連絡がつながる・つながらないはその人次第です。
目標となる数字を各項目すべて明確にしておく
とまあ色々書きましたが、立ち上げ時期というより、もっと前から目指すべき数字を項目ごとにしっかり数値化しておくことですね。
僕はいま広告にお金を一切使っていない状況ですが、実際に広告を打ってとなると費用対効果がどれほどのものかを知らないといけません。
月にいくら売上が必要なのか?
→
何人の採用を決定しなくてはならないのか?
→
そうなると何名の応募が必要なのか?
→
その応募者数を集めるには求人が何件必要なのか?
→
求人入稿はひとりで出来るのか?
→
ほかの仕事(面談対応など)もやりながら出来るのか?
と、数字がどんどん決まってくるはずです。
これを立ち上げ前に決めておかなくてはいけませんね。
また備忘録も兼ねて追加報告していきたいと思います~。